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外部被曝、内部被曝、半減期、ベクレル[Bq]、シーベルト[Sv]…… 

「外部被曝より内部被曝のほうが危険」
「セシウム(Ce137)はヨウ素(I131)よりも半減期が長いのでより危険」
「プルトニウムは人体に対する悪影響がさらに大きい」などなど、
新聞でもTVでもいろんな用語が飛び交っていて、いまひとつ危険度のレベルが分からない、というのが正直なところではないでしょうか?

東電や保安院の人たちは、日頃使い慣れた単位を使っているだけで、国民をはぐらかそうという意図はないと思いますが、枝野氏をはじめとする政治家の方々については、自己判断はせず、出てきた数値と専門家の判定を伝えているだけで、判定基準など、細かいことが分かっているわけではなさそうです。

筆者にしても、シーベルトで言われれば、「これはヤバい!」のか「ヤバくはない」のかくらいは直感的に分かっても、ベクレルで言われてもすぐには(計算してみないと)分からないというのが正直なところです。

「ネット上や辞典などあれこれ見てみたものの、いまひとつピンとこない」という方も多いと思います。筆者も暫くのあいだそうでした。公的なサイトにはお為ごかし程度の(定性的な)説明しかなく、ブログなどに広げて調べてみても、明快に説明できていると思えるものはありませんでした。

ならば、ということで、分かりやすく説明できるかどうか試みてみようと思います。

読んでみていただいて、「ここが分かりにくい!」「この部分は譬えがおかしい」といった点がありましたら、随時修正していきたいと思いますので、コメントなど、よろしくお願いします。


■ベクレル[Bq]

順を追って理解するとなると、「ベクレル」から説明を始めるのが妥当でしょう。

何でもそうですが、理科的に考える場合、単位と次元(ディメンジョン)を先に押さえておくとあとがラクです。

1Bqとは、日本語では「壊変毎秒(かいへんまいびょう)」と言い、”原子核が1秒間に1個崩壊”して放射能を放つ能力を持っていることを指します。単位は T^-1(/sec)です。

例えば、「半減期が8日間のI137が100Bq」という場合、”今この瞬間の1秒間に100個”のI137原子が崩壊している状態です。

ここで注意したいことは2点です。

一つめは、そのBq値は、放射性物質を含んだ測定対象物(ex.大気、海水、ホウレンソウ……)の量、どれくらいについてで測定された値なのか? ということです。大気1立方m中なのか、海水1ℓあたりなのか、ホウレンソウ1kgあたりなのか……。

つまり、同じ1kgで測定したとしても、その放射性物質がちょこっとしか存在していないのか、大量に存在している中のごく一部を採取して測定したのかで、大きく事情が異なるということです。(ちなみに、大気中のラドンは5Bq/立方m程度です。)

例えば、ある井戸の水を1ℓ採取して測定したら10Bqだったというのと、湾内の海水をあちこちで採取して測定したら大体どこも10Bqだったというのでは、全体として存在する放射性物質の量は極端に異なります。

ですので、ある環境に於けるBq値を聞いた場合、それが一方向全面から飛んで来る放射性粒子の数なのか、一定量を採取してからその場所を離れて測定したものなのかで、大きく事情は異なります。数値は同程度であっても、後者のほうが圧倒的にその環境に身を置くのが危険な状態です。

二つめは、後ほどにも出てきますが、”限られて時間内の外部被曝”であれば、I131でもCe137でもBq値(と時間や距離などの他の条件)が同じであれば、被曝の程度は同じです。これは、I131もCe137も崩壊のタイプがβ崩壊で同じだからです。

cf.http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%AF%E3%83%AC%E3%83%AB

■グレイ[Gy]

日本語では「吸収線量」と言い、ベクレルとシーベルト[Sv]をつなぐ単位です。放射線によって1kgの物質に1J(ジュール)の放射エネルギーが吸収されたときの吸収線量が1Gyです。単位(ディメンジョン)はJ/kgです。

つまり、1kgあたりにどれくらいの放射線エネルギーが注入されたかということですから、cal/gなどとディメンジョンは同じです。

Bqは放射線を放つ側の能力(強度)を表わしているのに対し、GyやSvは放射線を受けた側の吸収量を表わしています。これは明るさを表わすときの光源の光度:カンデラ(cd)と被照体の照度:ルクス(lx)との関係に似ています。

cf.http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AC%E3%82%A4_(%E5%8D%98%E4%BD%8D)

■放射線種

放射性元素にもいろいろあり、核種によって崩壊するときに放出する放射線の種類が異なります。大きくは、以下を知っておけばいいでしょう。

α線 : ヘリウム(He)原子核、陽子2個+中性子2個
β線 : 電子(e
γ線・X線 : 光子(電磁波)
陽子線 : 陽子(プロトン、p)
中性子線 : 中性子(n)

■半減期

言葉のとおり、はじめに存在した状態の半分が崩壊するまでにかかる時間のことです。

注意点は2つです。

一つは、Bq値が同じであるとき、すなわち直近の1秒間に崩壊する原子核の数が同じとき、半減期が長い核種ほど元々存在する放射性原子核の数は多いということです。

例えば、あるタイミングで、同じβ崩壊するI131(半減期8日)とCe137(30年)のBq値が同じだったとしても、数時間後、数日後のBqは大きく違ってきます。仮に8日後だとすると、I131のBq値は半分になっていますが、Ce137のBq値はほとんど変わっていません。30年に対して8日は誤差範囲だからです。

つまり、長期間一定量の被曝が続く場合は、この半減期が大きく影響してくることになります。逆に言うと、半減期が長い放射性元素の影響を受け続ける場合には、瞬間的なBq値だけで判断してはいけないということです。

ちなみに、I131とCe137のBq値が同じだった場合、未崩壊の原子数の比は1:1400程度(約1400倍)になります。仮に30年間を考えた場合、I131はほぼなくなり、Ce137は半分が崩壊しています。よって、今この瞬間のBq値が同じでも、被曝が30年間という長期間に及ぶ場合、累積の放射線総量はCe137はI131の700倍程度になるということです。

二つめは、原子核が崩壊して他の原子核になると、必ずしも安定同位体になるわけではなく、何度も崩壊を繰り返すパターンもあるということです(ex.プルトニウム)。
※かなり多岐に亘りますので割愛します。

cf.http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8D%8A%E6%B8%9B%E6%9C%9F

■シーベルト[Sv]

漸くここまで来ました。日本語では「線量当量」と言います。

Gyに放射線荷重係数という放射線種ごとに定義されている倍率を掛けるとSvになります。放射線荷重係数は以下のとおりです。

α線 : 20
β線 : 1
γ線・X線 : 1
陽子線 : 5
中性子線 : 5~20(通常は安全を見て20)

放射線を短期間に全身被曝した場合の5%致死線量が2Sv、50%致死線量 (LD50) が4Sv、100%致死線量が7Svと言われています。

基準値としては、電離放射線障害防止規則による放射線業務従事者(妊娠可能な女子を除く)及び自衛隊員・消防士・警察官が”1年間に”曝されてよい放射線の限度が50mSv(ミリシーベルト)、福島第一原子力発電所事故での緊急作業従事者に限って適用されている被曝線量上限が250mSv(総量)です。

で、ここで思い出してほしいのは、単位は[J/kg]だったことです(毒物の場合たいがいそうですが、致死量は体重1kgあたりで表わされます)。

また、Svはあくまでも総量であり、基準値も1年間の合計で規定されていますから、同じ50mSvでも、ごく短時間に集中して被曝すれば、局所的に影響を受ける可能性はあります。

毎時シーベルト[Sv/h]という、単位時間あたりの単位が使われることがあるのはこのためです。この単位が使われるときには、その場所に何時間留まっていたのか?(留まる必要があるのか?)という観点が必要になります。

cf.http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%88

■プルトニウム(Pu)

プルトニウムが、I131やCe137よりも人体に対する毒性が強いと言われる理由は二つです。

I131やCe137はβ線を放射しますが、Puはα線を放射します(放射線荷重係数が20倍)。かつ、Pu崩壊後の原子核もまた放射性を持ち、実効的な原子数が何倍かに相当するからです。

■放射線の透過性

放射線種によって、謂わば、貫通力が高いものとそうでないものがあります。端的には、粒子の大きい≒放射線荷重係数が大きいものほど貫通力は低くなります。また、電荷を持っているか(ex.α線、β線、陽子線)いないか(ex.中性子線)でも事情は異なってきます。

一般的に、α線は紙1枚程度で遮蔽でき、ベータ線は厚さ数mmのアルミニウム板やアクリル板で遮蔽することができます。また、中性子線は原子核密度の高い物質、つまり最外殻電子の軌道半径が小さい物質のほうが効果的に遮蔽できます。例えば、水やポリエチレン、メタン(液体)などですね。屋内退避の意味はここにあります。

■外部被曝の強さを決める要素

考え方は光の場合と同じです。Bq値を固定して考えた場合、外部被曝の程度は以下の要素で決まります。

放射線種(放射線荷重係数)、核種(連続崩壊するかどうか)
距離(の2乗に反比例する)
曝露時間(に比例する)
遮蔽物の性能

また、放射線源が移動・拡散する場合、距離が同程度でも風向きが大きな要素になることは言うまでもありません。

cf.http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A2%AB%E6%9B%9D

■内部被曝

一度体内に入ってしまった放射性物質から生涯に亘って受ける線量のことを「預託実効線量」と言います。単位は、被曝総量を表わすSvと同じです。

体内に取り込まれた放射線源のBq値と放射性核種ごとの半減期と放射線種、代謝(排泄)のされやすさなどで決まります。単純化すると以下のようになります。

預託実効線量
  = 放射能濃度(Bq/kg) × 実効線量係数(Sv/Bq) × 摂取総量(kg)

核種(半減期、放射線種)などを勘案して定められた係数が実効線量係数ということになります。要は、1Bqすなわち、1秒間に1個の原子が崩壊している放射性物質を取り込んでしまった場合、それが生涯を通じて何Svに相当する影響力を持つかという係数ですね。

具体的に計算してみたい方は、以下で実行できます。

ベクレル(Bq)、シーベルト(Sv)計算・換算

cf.食品から受ける放射線量(預託実効線量)

最後に、総合的な参考サイトを挙げておきます。

暮らしの中の放射線(目次)by 放射線科学センター

さて、いかがだったでしょうか? なるべく例を挙げるようにして、分かりやすく書いたつもりですが……。

逆に、最後まで読まれた方、ありがとうございました。関連質問などありましたら、よろしくお願いします。<(. .)>

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